ABCマート流「儲けのカラクリ」

Category: 【●ディズニー企画チーム時代の雑記】
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Moneyzineに掲載されていた、過去最高益を叩き出した、ABCマート流「儲けのカラクリ」。

非常に興味深かった。

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靴の小売りチェーン「ABCマート」を展開するエービーシー・マートが今月8日に発表した2009年2月期の連結決算は、売上高は10%増の973億円、純利益は前期比5%増の110億円と、ともに過去最高を記録した。

 消費不況により小売業界でも多くの企業が業績不振に陥るなかで達成した増収増益だけに同社の強さが目立つが、その好調の要因は「積極的な新規出店」と同社独自の販売マーケティングによるものが大きい。

 今期は過去最多となる89店舗の新規出店をはたし、これにより国内店舗数は444店舗まで拡大した。もともと期初の出店計画は年間65店舗だったのにもかかわらず、89店舗の大量出店を行ったのは経営規模を膨らませることで、新規顧客の獲得を狙ったものだ。しかし景気の悪化で消費が冷え込むなかでの積極出店はひとつ道を間違うと致命的な結果をまねく事もあり、勇気が必要だ。

 新規出店を行えば会社全体の売上は当然増えるが、業種を問わず多くのチェーン店がつまづくのが新規出店のさなか、既存店の売上が伸び悩んでしまうこと。既存店の業績が悪化すれば、売上から費用を差し引いた利益が減少してしまい企業経営に支障が出てしまう。

 しかし同社は利益率を伸ばすために採算の良い自社開発商品の販売を強化。今では国内売上の約40%が「ホーキンス」や「バンズ」などの自社企画商品だ。ナイキやアディダスなどのメーカー商品は他の靴屋との値下げ合戦となるが、問屋を通さずメーカーに直接取引をすることで、流通コストを抑えている。

 これらの努力の結果、今期は既存店も都市部の路面店を中心に堅調で、既存店売上高も1.1%増えている。しかしこうした商品の強さもさることながら、創業以来強化を続けているのが、独自の販売マーケティングだ。その特徴は大型店舗にこだわらず大量出店を行うこと。店舗が多くの消費者の目に入るように、大型店を1店舗だけ置くよりは、小型店を街中に配置するのが同社流。さらにチェーン店同士が全国でどの店が一番売り上げを伸ばしているか、そして何がどれくらい売れているかがリアルタイムでわかるシステムを開発し、各店舗のライバル心を煽りながら、競争力を高めている。

 またもうひとつの特徴が店内のフロアに販売員が多いことだ。「ABCマート」では1店舗あたり約15人を配置しており、これは同業他社と比べても4割ほど多いという。客を待たさないように店員を多く配置することで顧客満足度を高め、リピーターの確保を行っている。また靴の場合、同じ商品でもサイズが合わなければ、客には買ってもらえない。欠品をなくすことが経営の生命線となる。そのため、同社では業界の中で先駆けて商品管理をコンピュータで行うようにしており、以来ノウハウを蓄積することで欠品が起きないように心がけている。

 こうした努力の積み重ねが近年の増収増益の連発につながっている。同社が取り扱う商品は海外から輸入しているものが多く、またその大半が米国ドル決済となっているため、為替相場の変動などが事業に影響を与えるリスクはあるが、仕入コストさえ安定すれば来期も増収増益が期待できそうだ。

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