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アメリカに行ってテレビの天気予報を見ると「今日は77度過ごしやすい一日でしょう」なんていうシーンがあります。
何の冗談かと思うと、そもそも日本とは気温の単位が違うんですよね。日本は摂氏(°C)でアメリカは華氏(°F)で、77°Fは25°Cと同じなのです。
企画書は目に見えるようにするために作ると書きましたが、ということはそれを見る相手がいます。その相手と同じ視点で書いていないと理解いただけません。気温の表現と同じように、相手と感覚単位がそろっていないと理解に差異を生んでしまうことがあります。
たとえば「リンゴ3個分の体重」。実数としては曖昧かもしれませんが、リンゴのイメージがつくのでおおよその共通理解ができるわけです。
でも、「東京ドーム3個分の広さ」はどうでしょうか。よくテレビで広さを伝える単位として使っていますが、個人的には想像しにくい単位です。ドームがグラウンドの中だけなのか、建物全部を含むのか、どの範囲かが分かりにくいし、ましてや野球をしない人たちにとっては共通の単位にならないのです。
プーさんの住む「100エーカーの森」の広さはどうでしょうか。100エーカーはおよそ0.404686平方キロ、おおよそ40.46ヘクタールです。これは、東京ディズニーシーでゲストとして歩いている範囲ぐらいと表現できます。これも、歩いたことがある人であれば広さを実感でき、パークに行ったことがない人であればよく分からない説明となります。
一見分かりやすいように思える企画者の表現も、相手が同じ理解をしてもらえるとは限らないのです。実際の感覚を共有するにはものさしは、相手が持っているものを使えるように気をつけなければなりません。
さて、広さの話をしたので、ちょっとした雑学をお話しましょう。
アメリカのフロリダにある『ウォルト・ディズニー・ワールド』は世界最大のディズニーリゾートです。その広さを表現するときに、日本ではよく「山手線の1.5倍ある」と言われています。これで皆さんはイメージできますか?
WDWの敷地面積は110平方kmTDLとTDSの面積の合計の約110倍
とにかく広いことは理解できるでしょう。
でも、もっと広さのイメージをつかむために、例えば東京の地理で位置関係で表現してみましょう。
東京の方をターゲットに説明をするとすれば、位置関係をそのまま当てはめると・・・池袋に『マジック・キングダム』(ディズニーランドに似た、ディズニーストーリーなどのパーク)、明治神宮らへんに『ディズニー・アニマルキングダム』(本物の動物に会えるサファリパークのようなパーク)、赤坂に『ディズニー・ハリウッド・スタジオ』(映画のテーマパーク)、皇居付近に『EPCOT』(近未来技術や地球文化をテーマにした万国博覧会のようなパーク)という4つのパークがあると想像してみてください。
これだけでもけっこう広いというのが分かるかと思います。
さらに、神宮外苑と東京駅駅前の2か所にウォーターパークがあり、永田町周辺と日本橋一体の2か所に東京ディズニーランド並みの広さのショッピングエンターテイメントエリアがあるのを想像してみてください。
さらにさらに、この他にも、20以上のホテル、5つのゴルフ場、野球場、陸上競技場、サーキットコース、キャンプ場、牧場などなどが『ウォルト・ディズニー・ワールド』の中にはあります。
これらの施設をまわれるように、専用のバスや船、モノレールなどの交通手段があるんですよ。
さらに、想像しやすいお話として、毎年『ウォルト・ディズニー・ワールド』ではフルマラソン大会が行われていて、おおよそ4つのパークをぐるっとめぐってくるコースを走ると42.195km。
こう想像してみると・・・やっぱり広いですね。1週間ではとても回りきれないのです…