深夜残業になってタクシー帰りになると、なぜだかよく乗ることになるのが、さがさんのくるま。おかげで、こんばんはというだけで家まで乗っけてくれる。まぁ、四年以上おなじ場所から乗ってれば、ひとりぐらい顔馴染みの運転手さんがいてもいいか。送っていただくときには、みちすがらお互いの近況報告をするのだ。
きょうは急ぎのミーティングがあったので夕方にタクシーを待った。来たのがそのさがさんだった。
「おや、めずらしい。今日は帰るの早いね」
五時六時じゃ帰らないっすよ、なんて会話からスタート。仕事中だと思うとあまりはなしかけない、それもさがさんの気配り。
今日はタクシーの仕事として最高の日なんだそうだ。
日中は雨が降ってお客さんが多く、三時ごろに雨が止んだので金曜の夜に飲みにでた人たちもお客さんになるらしい。これが五時ぐらいまで雨がつづくと家にまっすぐ帰ることを決めるひとが増えて商売にならないんだとか。
前にタクシーのノルマの話を書いたけど、水もので大変だよなぁ。
そういえば、タクシーから降りるとき、ありがとうと言いますか?それとも、お客として乗ったのだから運転手さんから感謝されてもこっちからは別に言わないでしょうか?
私の場合は、運転手さん次第ですね。
基本的にありがとうと言うのですが、「どこ行きたいの?」とか乗っけてやってる、というような言動の人にはムカつきますよ。
そんなことを最近思っていたので、仕事上でもお客さまに対する社内での表現を気をつけるようにしてます。
来させる→来ていただく
やめさせない→継続していただく
とか。うちが接客商売だという基本を忘れちゃおしまいだからね
(私)「ありがとうございました」
「お疲れさま」、そう言ってさがさんは次の会議へと私を送り出した。