マーケティングのことを「売り込む仕掛け」「買わせる仕掛け」「来させる工夫」と表現する人がいます。または「振り向かせるために何をするか」だという人もいます。マーケティングのことを、人をコントロールする手段のように勘違いしているのかもしれません。自社商品と出会っていただくことはある意味ゲストにプロポーズするのと同じことです。告白だって「振り向かせる」ようじゃ上手くいかないですよね。「一緒に同じ方向を向く」ものですから。
その全く逆で、「マーケティングなど不要だ」と言う人もいます。
なぜなら自由な発想ができないからだと言うのですが、そもそもマーケティングを「データやアンケート結果を反映させること」と勘違いしているのかもしれません。アンケートをそのまま使っても良い商品、サービスは生まれません。例えば扇風機しかない時代にエアコンの発想をゲストに求めるのは難しいでしょう。しかし、アンケートの中にはもっと涼しくなりたいという要望や問題が多くあったはずです。そのゲスト視点を汲み取り【魔法】をかけることができるかがマーケティングなのです。
マーケティングとは、ゲストのことを「One to One」で良く考える時間であり、自分のアイデアを見つめなおして、本来持っている良さをどうアピールするか、どうゲストに近いものを提供できるかを考える手段なのです。ゲストへの思いを込めて妥協のないイノベイティブな良い商品を作ること、それが原点なのです。