パコと魔法の絵本

Category: ブレストのタネ
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シネマイクスピアリで見てきました。

大爆笑のあとに、号泣させるような、そんな映画です。

おち まさと氏は、企画に必要な5要素として、
1.特性
2.振り幅
3.普遍性
4.やられた感
5.時流
と言っていますが、特にこの映画はその中でも「振り幅」がすごい。
「振り幅」が企画に重要というのがあらためて感じる映画。

振り幅とは、不幸だった状況が幸せになった、というような、マイナスからプラス(または逆)への状況の変化の幅のこと。
例えば、野獣が王子になるとかもその例だと。

で、この「パコ」では、舞妓Haaaaanなどで爆笑させていた阿部サダヲさんほか沢山の役者さんの「笑わせシーン」と、超頑固おやじ役の役所広司さん&1日しか記憶を持てない超ピュアな少女役のアヤカウィルソンさんとのやりとりでの「泣かせシーン」とが交互に訪れ、ココロがジェットコースターに乗っているかのごとく上下させられてしまう。
そして、この映画を観ていれば途中で誰もがある泣きのラストシーンを予想してしまうんだけど、それを裏切って笑いで終わらせる..かと思いきや、さらに○○させるラストシーンが用意されているとは!!!という最後まで監督にあそばれてしまっている感があるけど、それはそれで心地よく。。

最近、「観たらすごくいい映画なんだけど、映画館までは行ってくれないんだろうなぁ」という映画が多い気がしていて、このパコもそのひとつなんだろうなぁと思っていたら、いやいやどうして。
公開第1週はポニョを押さえて2位に入り込んだというから、人のココロというのも捨てたもんじゃないなぁとも思ったりしている。。。

それにしても、うちの子はTBSの「あんどーなつ」を観ている渋い小学生だが、そこに出てくる和菓子職人の渋い親方役の國村 隼さんがジュディオング好きのオカマ役として出てきていて、あまりのギャップに驚いて爆笑していた。
これも振り幅ってやつか・・